光回線で最近評判のダークファイバー系って何なんだろう??
ダークファイバー回線が安定している理由と仕組みについて本記事でまとめました!
ネット回線の種類は数限りなくあります。
その中でも最近話題になっているのが「ダークファイバー系」と呼ばれる回線で、利用可能エリアが拡大中となっています。
他の回線と何が違うのか、どんな特徴やメリットがあるのかなどについて、本記事でダークファイバー回線についてまとめました。
- ダークファイバとは何か?
- 回線の特徴とメリット
- NURO光とauひかりの特徴
フレッツ光、ソフトバンク光、BBIQといった光回線の販売経験があり、ブログ運営を通してインターネット全般に関わる情報をお届けしています。
光回線のダークファイバー系とは?

光回線の余剰分
ダークファイバとは光回線の1つです。
「ダーク」というのは何も悪い意味で使われているわけではなく、普段使っていなかった回線、という意味を表しています。
NTTなどの回線事業者は光ファイバーケーブルを全国に敷設しましたが、実際まだ使われずに余っている回線が半分以上があると言われています。
ダークファイバーとは全国に敷設された無数の光ファイバーケーブルのうち、まだ使用されずに余っていた回線のことです。
未使用のため暗い(DRAK:ダーク)という表現がされています。
逆に運用状態の光ファイバーの事は、ライトファイバー(LIGHT:ライト)と言うんだね。
全国に光回線は無数にあります。
使用されている回線の方が少ないくらいで、運用されていない回線を一般家庭用に生かすためにダークファイバが使われることになりました。
NTT東日本・西日本が全国に敷設した大規模な光ファイバー網も、実際の使用率はまだ3~4割程度だと言われています。
まだまだ回線は余りがたくさんあります。
そこで2001年に総務省の通達もあり、余っているダークファイバーを通信事業者に貸し出し開放することが義務付けられました。
そうしてできたのが、光回線のうちダークファイバー系と呼ばれるものになります。ダークファイバだらかこその特徴があり、それが回線速度や安定性につながっているようです。
NURO光とauひかり
回線は主に3つあります。
1つは法人向け回線、もう1つは「auひかり」、そしてNTTのダークファイバーのみを利用してサービスを提供している「NURO光」です。
「auひかり」はエリアによって回線が変わり、KDDIの自社回線エリアと、NTTのダークファイバーを使ったエリアに分かれます。
使用回線 | 通信速度 | |
---|---|---|
NURO光 | NTTダークファイバー | 2~10 Gbps |
auひかり | KDDIの自社回線と NTTダークファイバー併用 | 1~10 Gbps |
「NURO光」は、全ての回線でダークファイバーを使用。「G-PON」という最大速度2Gbpsの通信技術を使っており、高速回線を実現しています。
一方でauひかりは、KDDIの自社回線とNTTダークファイバーを併用しています。首都圏は自社設備がメイン、その他の都道府県ではダークファイバーを使用しています。
回線と利用可能な都道府県
回線 | エリア | |
---|---|---|
auひかり | KDDIの自社回線 | ・東京 ・神奈川 ・埼玉 ・千葉の一部 |
auひかり | NTTダークファイバー | 上記以外の都道府県全て |
NURO光 | NTTダークファイバー | ・北海道 ・東京 ・神奈川 ・埼玉 ・千葉 ・群馬 ・栃木 ・茨城 ・愛知 ・静岡 ・岐阜 ・三重 ・大阪 ・京都 ・兵庫 ・滋賀 ・奈良 ・広島 ・岡山 ・福岡 ・佐賀 |
使用可能エリアはNURO光の方が広いです。
特に首都圏でダークファイバーを使うならNURO光しかありません。
首都圏以外ならauひかりも利用可能で、NTT回線網を使用するエリアでは「auひかり(s)」と表記されています。
個人利用できるのは現在NURO光とauひかりの2つだけとなっています。
エリアが限られているから利用時にはエリア確認が必須だね。
ダークファイバー光回線の特徴とメリット

①:回線が混雑しにくい
ダークファイバーのメリットはやはりまず回線速度です。
フレッツ光やコラボ光に比べると、ダークファイバー回線は利用者数がまだ少ないため回線が混雑しにくいという特徴があります。
NTTのフレッツ光やコラボ光のようにメジャーな回線は利用者数が多く、時間帯によっては混雑し回線が遅くなる場合があります。
利用者数と混雑状況
使用回線 | 利用者数 | 利用状況 | |
---|---|---|---|
NTTフレッツ光 | NTT光回線 | 約2300万件 | 混雑しがち |
光コラボ事業者 ・ドコモ光 ・ソフトバンク光 ・BIGLOBE光 ・@nifty光など | |||
NUROひかり | ダークファイバー | 約580万件 | 混雑しにくい |
auひかり | ダークファイバーと KDDI回線 |
NTT系回線は全国で使用できます。
フレッツ光や光コラボ事業者は全てフレッツ光の回線を使うため、同時間帯の利用者が混み合うことはよくあることなんですね。
それに比べるとNUROひかりやauひかりは利用者数もまだ少なく、利用可能エリアも限定的なため回線が混雑しにくいという訳です。
混雑しやすい時間帯でも速度が低下しにくいから通信が安定して速いと言われているんですね。
②:最大通信速度が速い
次に最大通信速度の速さです。
特にNURO光には「G-PON」という通信規格を採用しており、フレッツ光など他の回戦よりも速い通信速度が出せるようになっています。
一般的に光回線では従来の「GE-PON」という規格ですが、こちらはG-PONの半分ほどの通信速度までしか出すことができません。
通信規格 | 下り最大 | 上り最大 | |
---|---|---|---|
NURO光 | G-PON | 2Gbps | 1Gbps |
auひかり | GE-PON | 1Gbps | |
フレッツ光 | |||
光コラボ回線 |
NURO光の「G-PON」はシステムが複雑で技術的に導入も難しく、設備のコストも掛かるため採用している光回線はほとんどありません。
NURO光は他の光回線業者に比べて後発組であったことと、優秀な技術者がいたおかげでG-PONを実現できたと言われています。
GE-PONの回線業者が後からG-PONに切り替えるのは難しくコストも掛かるため、通信規格では現在NURO光が一歩先を走っている状態ですね。
通信速度は実際に数字としても出ています。
大手通信速度計測サイトの「みんなのネット回線速度」には、各回線利用者の通信速度レポートが毎日集まっています。
2022年7月の通信速度ランキングでも、電力系回線やダークファイバー系回線など、やはり混雑しにくい回線が上位を占めているようです。
光回線の通信速度ランキング
順位 | 回線名 | 平均ダウンロード速度 |
---|---|---|
1位 | コミファ光 | 586.29Mbps |
2位 | eo光 | 576.69Mbps |
3位 | TNCひかりdeネット | 538.69Mbps |
4位 | NURO光 | 513.06Mbps |
5位 | auひかり | 462.55Mbps |
6位 | J:COM NET光 | 446.35Mbps |
7位 | NCV光 | 446.04Mbps |
8位 | スターキャット光 | 438.26Mbps |
9位 | キャッチネクスト | 430.51Mbps |
10位 | ピカラ光 | 423.95Mbps |
みんなのネット回線速度のこちらのランキングですが、直近3ヶ月に計測された295421件の光回線の測定結果を基にランキングされたとのことです。
統計の母数としては十分な数字です。
上位10位以内に2つのダークファイバ回線がランクインしていることから、他回線と比べて通信速度の速さは証明されていると言えるでしょう。
この速さは大きなメリットです。
ちなみにこの時、NTTフレッツ光の順位は30位で285.06Mbpsでした。
③:料金が安い
NURO光は料金も比較的安いです。
フレッツ光や他の光回線と比較すると月額で500円程安い料金となっています。
回線 | 月額料金(戸建タイプの場合) |
---|---|
NURO光 | 5,200円 |
auひかり | 5,610円 |
ドコモ光 | 5,720円 |
ソフトバンク光 | 5,720円 |
フレッツ光 | 6,600円 |
NURO光の方が速い通信規格なのに、月額料金を安くでるのはどうして??
それはNTTからダークファイバー回線を安くで借りられているからですね。
ダークファイバーは持っているだけでメンテンナンスや維持費がかかります。安くても貸し出した方が持ち主側としてもメリットがあるわけです。
持っていても維持費が掛かるだけなら、安くでも貸したほうがマシですよね。
そのためNURO光はNTTから割安でダークファイバーをレンタルできているので、料金も比較的安くで提供できているんですね。
まとめ
- NTTの余剰回線を使用
- 利用者はまだ少なめ
- 回線が混雑しにくい
- 通信速度が比較的速い
- 現在はNURO光とauひかりの2回線のみ
ダークファイバー回線とは光回線の中でまだ使われていない予備ケーブルのことでした。しかし余っている回線だからと言って品質が劣るものではありません。
個人で利用できるダークファイバー回線はNURO光とauひかりの2社だけですが、回線が混雑しにくく快適に使えることが期待できるため、利用可能エリアであれば一度は試してみたい注目の光回線となっていますよ。