雇用保険の再就職手当って本当にもらえるの??金額とかどれくらいなんだろう。
こんな疑問にお答えします。
この記事を書いた人
雇用保険の再就職手当。
と聞いて、ピンとこない人もいるかもしれません。
失業保険はよく聞きますけどね。
実は再就職手当も見逃せない重要な制度なんです。
この記事では、再就職手当の金額や条件についてまとめました。僕は「自己都合退職」の際に、過去2回もらっています。
再就職手当は失業保険ありき
雇用保険(失業保険)の受給資格者が早期に再就職した時、一時金をもらえる制度が再就職手当です。失業保険の手続きをしないと、1円も出ません。
失業保険ありき、の制度です。
詳細はハロワの資料でも確認できますよ。
自己都合退職でも再就職手当は出るので、この流れは必ず理解しておいた方がいいです。出るか出ないかで、かなり大きな差になります。
実体験込みで解説します。
この手続きをしないのは本当もったいないですからね。
再就職手当は賢く活用しないともったいない
再就職手当までの流れとは
まずは大まかな流れからいきましょう。
この存在も知らないまま、普通に転職してる人もかなり多いですからね。
まず失業保険と必ずセットになります。
転職前に、まずは必ず失業保険の手続きを済ませておきましょう。
再就職手当の大きな流れ
- 会社を退職
- 離職票を持ってハロワへ
- 失業保険の手続き完了
- 7日間の待期期間を満了
- 再就職(約1ヶ月後に支給)
まずはこの流れです。
離職票が前の会社から2週間前後で届きます。
届いたら即ハロワへ行きましょう。
退職した会社から離職票が届いたら速攻でハロワへ。まず失業保険の手続きを終わらせましょう。
自己都合退職でも再就職手当は出る?
結論から言うと、出ます。
なので退職したら必ずハロワにまず行くべき。
自己都合退職だと、3ヶ月間の「給付制限期間」があるので、通常であれば失業保険はすぐ出ません。だけど再就職手当は出るんです。
再就職手当の超重要ポイント
自己都合退職で失業保険がすぐに出なくても、ハローワークもしくは人材紹介会社(転職エージェントなど)の紹介で就職が決まると、実は再就職手当がすぐに出るんです。
これ知らない人が多いです。
ほとんどの人が自己都合退職なのにです。
④7日間の待期期間を満了、の後ですね。
その後に仕事が決まれば出ます。
なるほどなるほど。ハロワか人材紹介会社経由で決まれば、再就職手当は出るってこと?
④の後、最初の1ヶ月まではハロワか人材紹介会社経由。2ヶ月目以降であれば、自分で探した就業先でも大丈夫です。
細かい条件があるんですよね。
最初の1ヶ月まではハロワか人材紹介会社経由です。
ではより細かい条件も確認していきましょう。
再就職手当の支給要件についてです。
再就職手当の細かな条件と確認しておくべきポイント
再就職手当の支給条件
ここがわりと細かいです。
再就職手当の支給には8つの条件があり、それを全て満たしている必要があります。
ただそんなに難しい条件ではありません。
わりと当たり前の基準です。
再就職手当の超重要ポイント
- 受給資格決定日後に採用が決まっていること。
- 離職前の事業主や関連会社の再雇用でないこと。
- 過去3年以内に再就職手当を受給していないこと。
- 失業保険の支給残日数が3分の1以上残っていること。
- 再就職先で雇用保険の被保険者となっていること。
- 再就職先で1年を超えて継続雇用されることがことが見込めること。
- 失業保険の手続き後に7日間の待期期間を満了。その後、就職または自営業を開始したこと。
- 自己都合退職の場合は、1ヶ月目まではハロワか人材紹介会社の紹介で就職を決めること。
細かいように見えますが・・
実際は簡単な条件ですよ。
普通に転職するなら問題なしです。
さらに正社員じゃなくても出る場合があります。
継続雇用されることが条件にあるけど、派遣や契約社員ではダメってことかな?
雇用契約が1年を超えて更新されることが確実と見られれば、出ます。契約社員の時でも実際に僕は出ましたよ。
派遣や契約ならハロワで相談しましょう。
雇用契約書の記載内容を見られるはずです。
さらにパートやアルバイトでも出る場合があります。
その際は再就職手当ではなく「就業手当について」をご参考下さい。
再就職手当がもらえない時の条件
では次にもらえない時の条件です。
先ほどの8条件に反する内容だと、もらえない場合があります。
再就職手当は再就職を促すための制度。
せっかく再就職したのに、またすぐに辞めたりすると出ない場合があります。
再就職手当が受け取れないケース
- 再就職後、すぐに退職した
- 再就職先が前職の関連会社だった
- 失業保険の受取残日数が不足
- 短期アルバイトでの雇用
アルバイトでも、1日だけとかでは出ません。
きちんと「再就職」になっていることが前提です。
また申請から実際の支給まで約1ヶ月間あります。
この間にハロワが「在籍確認」を転職先にするので、すぐに辞めると再就職手当を受け取れなくなります。
ちなみに失業保険の支給残日数だけど、具体的に何日間残っていれば大丈夫なの?
3分の1以上は必要です。もし失業保険が90日間の支給なら、30日以上あれば大丈夫ですね。
失業保険の手当がベースですからね。
ではその具体的な金額の計算方法を見ていきましょう。
再就職手当の金額計算方法と実際に受け取った金額例
再就職手当はまず基本日額から
あくまで失業保険の手当がベースです。
なのでまずは「基本手当日額」から。
失業保険の1日の金額ですね。
基本手当日額 ✖ 支給残日数 ✖ 給付率
これがまとめて一時金として支給される形になります。
基本手当日額は人により変わります。
そして再就職手当の場合は、その日額に上限額が設定されます。
再就職手当の基本日額上限
- 59歳以下 上限6165円
- 60~64歳 上限4990円
これが日額の上限額です。
令和2年3月1日から基本手当日額が変更になっているので、それも確認しておくといいですよ。
支給残日数と給付率の関係性
基本手当日額は人それぞれです。
だけど支給残日数と給付率の関係はみな同じです。
残日数が多いほど有利ですね。
給付率は残日数で変動
- 支給残日数3分の2以上なら70%
- 支給残日数3分の1以上なら60%
実際に計算してみましょう。
上限額でやってみますね。
30歳自己都合退職の例①
- 手当日額6165円
- 給付日数90日
- 支給残日数75日
- 給付率70%
- 75日✕70%✕6165円=323662円
約32万円は大きいですよね。
支給残日数が多いので、給付率70%です。
これが給付率60%になると・・
30歳自己都合退職の例①
- 手当日額6165円
- 給付日数90日
- 支給残日数55日
- 給付率60%
- 55日✕60%✕6165円=203445円
約20万円ですね。
これでも大きいです。
再就職先が早く決まるほど、メリットがあるのが分かると思います。
支給残日数が多いと給付率が70%になるから、すぐ決まるとより多く受給できるってことだね。
そのとおりですね。僕の1回目は約30万円、2回目は約25万円でした。
再就職手当は早めに手続きしよう
とにかくまずハロワです。
ひとまず失業保険の手続きですね。
退職したら、離職票を持ってすぐ行きましょう。
退職理由によっては支給残日数も増えます。
会社都合退職や、特定受給資格者であれなばなおさらですよ。
早く再就職すればするほど、前職の給与支給にプラスして再就職手当も受けられるので、次が動きやすくなりますよ。早期の再就職を目指しましょう。